日課

 底冷えのする夜のアリーナで、汗を掻いて、そのままコートを着込んで帰宅することを、2週間ほど続けていたら風邪を引いた。以前、日課のジム通いで大量の汗のままで、寒い夜の道中が3日も続いたら、体調を崩した経験が有ったが、汗を掻く量が少なく、若干程度の肌身の冷たさくらいと軽く考えたのが良くなかった。

 軽く引いた風邪が、気がつけば、日々の日課がこなせなくなり、終日の自宅内での生活空間が全てとなってしまった。4日もすると、世の引き籠もり世代の気分が芽生えて来そうだ。天候を雨振りが続いて、散歩も出来ないとなると、いよいよ、

『どうにかしないといけない!』となり、とりあえずテレビ体操を復活し、ストレッチマット上で、日課で行っている柔軟体操をした。1週間以内の復活だから、ストレッチ自体は以前とほぼ同じ水準の柔軟性を保持している。

 からだがぽかぽかあったまる快い気分を久し振りに肌身に感じた。

ムーヴメント

 オマハの賢人の投資案件哲学現する格言に、『Buy and hold!』があるが、この言葉の後には、not with trading と言うシナリオが本質なのだろう!

 短期トレイデイングしても、短期相場は後出しジャンケンして来るので、まずくたびれ儲けが結果である真理を説いているのだろう。ただし、投資の神髄を獲得知として持ち合わせていない、一般人は目の前の美味しそうな豚まんには手が出てしまい、その彼方将来に振ることが可能な、打ち出の小槌を手に入れることは出来ない傾向のようだ。

ビジネスモデル

 成長期の企業は赤字でも良いか?ビジネスモデル自体が収益構造が赤字体質だと、これは早晩債務超過となる確率が高いので、その赤字丸の船長さん及び乗組員は、救援船でも来ない限り、一蓮托生の境地でいくところまで行くしか、大海原に航海中に於いては、己の持ち分を全うするより他はない。

 もともと、食いっぱぐれない事業経営だから、人的資源以外は相手企業持で事業経営が可能ならば、人的資源を拘束する期間内で付加価値らしき事象変化を遷移的に表現することで、投資家擬きに対する目眩ましと十分に機能する。

 先頃、シーズ段階で最初に手を付けた、ファースト投資案件が消滅したとのこと、ファースト投資案件とは、最初に手掛けた案件なので、死のロード行脚の段階で、その時点一番有望な案件であり、選択と集中してなけなしの資金をつぎ込んだ、成長シナリオ基幹案件であることが必要十分な根拠を持ち得る。

 成長シナリオの基幹案件が消滅してしまった事業経営とは?収益性の極端低い、既存事業収益構造からキャップの掛かった、寄生構造を備えた事業構造だから、よほど事業自体が急速に成長しない限り、事業継続自体が望めないかな~

帰り道

 いつもの見慣れた風景が車窓を流れてゆく、ただし、未だ陽は傾いておらず、世の中を明るく照らし続けている。コロナ渦以前なら、暮れなずむ都会の交差点を左折して、甲州街道を北上していた。

 気分的には、祭りの終わりの愛おしさに後ろ髪引かれる。陽の傾きの中に漂う都会の残り香を両の掌の中に手触りとして感じてしまう。そんな哀愁に浸っていた。

 皇居の掘り端を併走する。来るとき見た鴨の群れが、この風景の中には存在しないことに気付いた。

 あっけらかんとした、渇いた風景画が四角いカンバス内に映し出されてゆく。

未だ、陽は高い。

インバウンド

 夏場以降、世間で言うところの観光客の増勢がネットニュースや新聞紙上で報じられている。先月まで、館内の展示物閲覧時、記事で表現されるほどのインバウンド観光客の増勢を殆ど身近に感じていなかった。ただ、入館時に待ち並ぶ行列に違和感が少しずつ増していた。

 正門の前辺りで、閲覧ルートを決めかねている、フォリナーのオールド・カップルを目にとめたりもしていた。以前、閲覧先を迷っている、旅行客の二人連れに宝物館に行くべきだと説明したことがあった。館内の舗装面に描かれた、円形のアイコンを指差しながら、

『This is best !』と言って、今から向かう方向を指差したとこまでは、実際にあったことだが、その後どうしたのか?よく覚えていない。

 二人連れの旅行客を伴って、宝物館を訪れたのだろうか?

 館内を回っていると、いたるところで、海外組みの観光客の集団とぶつかりそうになる。どちらかと言えば、外人観光客で満たされた、各展示室があたかも水族館の水槽となり、その中を回遊している、国内自生のお魚の気分となった。

 美人がいると、見入ってしまう癖があるので、見つめられた対象物の挙動が国内外問わず、同様な振る舞いになるようだ。要するに、見詰める不審者を意識して、相手を確認するような素振りの後、視線を遮る位置に身を置くことになる。

 不躾な視線は、甚だ礼儀作法に乗っ取ってはいないが、甘いフォーカスの先の挙動が、我が審美眼の許容範囲内のうちに治まっているうちは問題無さそうだ。

艶めく

 漢字2文字が普通返って来ることがほとんどなのだが、Goodを表現する絵文字が返って来た。草花の咲きどころのスナップショットを送ることが多いので、漢字2文字の返信が度重なると、反射的なワードとして使っているのかな?と感じ始めていたら、別反応が返って来たので、前言を考え直さなければいけないと思った。

『いいね!』となった。

 陶器好きだと知っているので、博物館閲覧時は、好みが合いそうな、白磁青磁は目にとまったとき、スナップショットを送るのを常にしている。以前、階段の踊り場に大きな生け花が展示されていたので、撮影したものをラインすると、生け花のスナップショットが返信された。

 細い枝振りが下層から持ち上がるような広がりを感じる作品である。ただ、ムーヴメントには力強さを感じなく、華やかさに欠けた。ただ、なんとも言いようのない、いろけのような艶めかしさがあった。

『誰が生けたたのか』と問いかけると、

『わたし』との返信が来た。