お付き合い

 夕食後に梅酒をロックで飲みながら、ラインで乾杯のビールジョッキの絵柄を送った。しばらくして、

 『まだ乾杯じゃない』

 『きょうは付き合ってくれてありがとう』とメッセージが来た。

 朝、夕方ウオーキングするとのラインがあり、その時間に定例のエクササイズするのかと問い合わせに、寒くならないうちにランニングする予定である旨を伝えていた。図書館を出た頃は夕方の気配に未だ青空が残っていたが、いつものコースを3周した頃には、茜の空からとっぷりと暗闇の遊歩道になっていた。久し振りの5km走って少し汗ばんだので、風邪ひくとまた厄介なので、帰り道を急ごうと思いながら、ラインを開くと、

『いまから出発』とメッセージ?

 自宅から来ると言っていたので、公園までの距離を徒歩30分くらいと見積もれば、そろそろ到着する時刻となっていた。クールダウンで寄り道することにした。公園の角の交差点を一旦横断した後、真っ直ぐに見通せる暗がりに懐中電灯の明かり揺れているのが見渡せた。

 図書館を出るとき、

 『今からランニングスタート』と知らせておいたのは、何か話たいことでもあるのだろうと感じたからであった。2人でウオーキングしていると、暗がりの向こうから見慣れた笑顔が現れた。久し振りの3人連れのウオーキングとなっていた。

 付き合いウオーキング1周のつもりが4周となって、特段の話はなかったのだが、良かったのだろうかが気になって来た。あとで考えれば、彼にも連絡していたんだと気になりだした。これはちと重傷だな?となった。