いがぐり鈴生り

ランニングですれ違った、女性のふくよかな朝のスタイルに、あのくらいまで太ってくれればと、多分今現在眠っている彼のひとを思った。一周すると、さっきの彼女が一本の木を見上げていた。ランニング後のクールダウンを始める前に、何を見ていたのだろうと、築山に足を入れ、草深いサワサワする足取りで目的の樹の下にたどり着いた。枝いっぱいに緑色のいがいが玉が鈴生り状態である。

ここで一句、

『きみしるや みどりのいがよ とげとげよ われもちあげる バベルのおもい』