めんどくさいな~

 しばらく振りの朝の小径は、雨のあがったばかりの空気が充満していた。

 駐車場から遊歩道に向かうと、向こうからいつも出会う同じ歳のウオーカーが近づいて来るのが見えた。何周目なのかと聞くと、既に私が躊躇した雨脚の中を彼は4周しており、森の小路入り口にあるベンチに腰掛けた。今朝は公園まで車まで来たので、一周歩いて公園の反対側へ来たとき、リタイアしてゆく男の姿を朝靄の中に見つめていた。いくらか、肩を落として、きょうは店仕舞いと言っているようだった。いつもは12周すると自慢げに言っていたのを思い出して、見送った。