指貫金具

10年近くくっ付いていた指貫金具が無くなってみると、具合が良い。以前はスマホをテーブルに置いたとき、裏側の指貫金具が邪魔になり、素直に置けないので、指貫金具を斜めにつっかえとして立てて、なんとか視聴していた。

但し、毎回毎回微妙にセッティングしないといけないので、めんどくさいとも感じていた。タブレット建てを100円ショップで手に入れたブックエンドの床側の接地面を鋭角に矯正して自作していた。

 スマホ建てにもなるが、背面の指貫金具が邪魔して使用不可になっていた。情報検索用のターミナルとして使用することが多いので、手のひらにスリムなボデーの方が使い易い。

 掴み損ねたスマフォが手のひらを離れ、背面に敷設した金具が接着面から剥がれ、2つの物体に別れて無残に転がっていた。2回目であり、さすがに修復はかなり難しそうなのが直感的に知れた。すぐ、頭に浮かんだのが、スマフォ自体の買い替えであった。

 一度諦め掛けたが、念のためにぐぐった。『スマフォ金具の外し方』のようなワード検索の結果、頑固な接着面に対しての捻り技を得た。但し、実際にびくともしそうにないと思われた。微かに動いた。粘着面が固化しているわけではないようだ。しばらく、どのように外すではなく、どう捻るかに集中した。結果はあっけなく、訪れた。土台のパッド部分が粘着面とともにきれい剥がれ、スマホ面が以前のまま現れた。感動的な一瞬であった。

 と言うわけで、我が掌のなかに綺麗に収まった、使い慣れた愛機はしばらくはこのまま使用継続となりそうだ。