ベンチプレスで、37.0kgに挑戦していたら、Ｆちゃんが上から覗いた。
『何時来たの？』
『さっき、来たばかり！
『いつ、きたの？』
『いま、来たところ～』
ー午前中、実家に行くので、夕方行く ー と朝早くラインで連絡して来た。彼女の夕方が何時なのかわからないので、週末のマーケット棚卸しに目処ついてから出かけて来ていた。
いつもの彼氏は仕事のようで、ひとりのようだ。
『ボクシング体操あるよ～』
『面白そうね？』
『19:30から』
『そこまでいられないよ、ビール飲みたいから！』
『せっかく来たので、やってく！』
となった。はなから本日の目玉レッスンとして来ていた。
一通り、筋力マシーンをやり倒し、再度、ベンチプレス42.25kgに挑戦した。２回上げたが、胸までバーベルを降ろしたが最後、びくともしない。一瞬、焦ったが体をずらして、ギロチン状態を脱した。42.5kgはまだ無理のようだ。
しばらくして、軽快なリズム音楽に合わせて、ボクシング体操が始まった。簡単なポーズの繰り返しだが、手足がバラバラで、これでは喧嘩にならない。蛸踊りである。
右手のお姉さんがポーズがきまっていた。ジャブもストレート、フックとフットワークをはさみながら、さらにコンビネーションでは明らかに腰が入っており、喧嘩したら、多分負けるのは必定と思われた。
ボクシング体操後、駐車場から見上げると月が出ていた。
