足触り

 若気の至りで左足腫骨の粉砕骨折して、左腸骨の上湾部先端から切り出した骨で腫骨の再生をしたため、2本のボルトで半年くらい関節固定した。幹部が硬化すると伴に、左足の筋が固まったまま30年過ごした。歩行機能には不都合はないので、最近まで踝が硬化したままとなった。

 さすがに、走ることは避け、右足で全体を庇っているうちに、支柱が右に傾いた。背骨が右に湾曲したのを補完する形で骨盤が左捲きに捻れ、右側の足の接地点が盤石と成ったが、体のあちこちが悲鳴を挙げた時代もあったが、若かったのでなんとか帳尻を合わせることが出来ていた。

 現役をリタイアして、10年のうちコロナ渦3年間、近くの公園の早朝ランニングでほぼ過ぎた。リタイア以降の社会からの刺激を求めて、この10年前半期のように自由な移動が出来ない、ストレスの解消目的で走り抜けたと言うのが本当のところである。結果として、10代の柔軟な肉体へと回帰するとともに、骨盤の捻れの補正が発現した。

 すると、歩調に伴う地との接地感覚が足の両の指先から地を踏む足触りのような感覚が伝わって来るようになった。