三日月

 綺麗な三日月を撮ったつもりが、光がとんでしまい形が判別出来ない。

 3時過ぎに、知人からジムに行ってるとの連絡がラインメール入った。家を出たのが4時半を過ぎており、図書館に寄り道してると彼女と行き違いになりそうなので、そのままジムに行くことにした。目的地の玄関に立つと、ウオーキングマシン上の後ろ姿が目にとまった。本日も以前の日課をこなすスタイルに戻らない状態で夕暮れとなった。取りあえず、ジムでのエクササイズをこなすことになった。ベンチプレスをする段になって体が暖まって来たので、上着の上下を脱ぐことにした。ロッカー前で支度していると、手作りのレーズンケーキを一切れ渡された。

『はい!』と言って掌で受け取ると、

『言葉が違うでしょ?』と窘められた。つい先だっても同じようなことを言われたのを思い出していた。

『ありがとう!』と矯正されたわたし自身に気付いた。

 ベンチプレス後、残りの筋力マシン・メニューをこなし、給水時に貰ったレーズンケーキ一切れを食べた。体が甘いものを求めていたのか?一際、旨かった。

『旨かった!』とウオーキングマシン上の彼女に言って、お礼替わりに感想を述べた。

『もう、食べたの?』と意外そうな反応であった。

『誰かの誕生日?』と聞き返すと、暇だったので、ケーキを焼いたとのことであった。

 一緒にジムを終えて、図書館で日経に目を通して、森の公園を歩いた。見上げた夜空に、大層立派な三日月が晴れ渡る明るい空に大きく輝いていた。